oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

「初恋の悪魔」が面白い


坂元裕二脚本で仲野太賀が主演を取って、松岡茉優が久しぶりっていうので見だした。

私はいわゆるトレンディドラマや恋愛ものが苦手で坂元裕二のドラマはほとんど見ていないのだけど、「Mother」は見た。再放送だけど。人気子役だった芦田愛菜が主役ということで、あざといかなって敬遠していたのだ。

不幸な生い立ちである主人公がシングルマザーに虐待されている少女を救うという話にうなった。現代的な視点というか。子が持てない女性がどう生きるか。そして、どのように社会とかかわるか。

近代化が進むと家庭で傷ついた女性が無理に家庭を持たないことが許されるようになる。そういう人がどう社会とかかわっていくか。そして、どう、その傷をいやしていくか。

トルコでリメイクされてヒットしたのがわかる。

女性がなんとか働けるようになった反作用のようなもんだから。無理に家庭にとりこまれることはないで済むけど支援がない。

 

そういった現実を踏まえた作話がすごく面白い。彼のドラマをちょくちょく見るようになった。

 

松岡茉優と仲野太賀は映画「桐島、部活やめったてよ」で初めて意識した。

松岡茉優は学校で美人で素敵な彼を持っていて威張っているいやなやつの役なんだけど、彼女の不安まで映していてほんとうまかった。仲野太賀はいなくなったスーパーな桐島のかわりにレギュラーになる平凡を悩む少年役で印象に残っている。

 

仲野太賀は映画「すばらしき世界」で主人公を助ける青年役がすごくよかった。

彼の代表作だと思う。

ただ、この映画は犯罪者をどう救うかを主題にしてたのもあって、お客が入らなかった。でも、すごくわかりやすく、そういう人の心情に寄り添っていて私は好きだ。

原作は戦争孤児の問題を扱っていて、仁義なき戦いの裏ばなしみたいだった。その悲劇は今現在も起こっていて、その現象を現代に落とし込んでいて泣きたくなる。

 

今、邦画って信用なくって、ほんと良作って見られてないなって思う。

 

仲野太賀、実力あるのにな。脇で輝く人なのかもしれないけどって、もやっとしていた。

 

その彼が主役で松岡茉優が相手役。そして、実績を着々とあげている林遣都と江本佑。芸能界を生き残ってきた同期感がうれしい。

 

林遣都は社会になじめない変な人な役が多い。

どうも便利に使われがちだけど、「おっさんずラブ」以来の当たり役ではないかな。

松岡茉優と「銀二貫」という時代劇で恋人役を演じていて、すごくよかった。

坂元裕二、ちゃんと見ていたんだと嬉しくなった。

 

松岡茉優がドラマは人生を変えることはできないけど、ちょっと気を取り直すことができたらいいよねって感じのことを語ってたそうだけど、私は今、とても励まされている。

二重人格になってしまったヒロインを仲野太賀の幅広い背中が抱きしめてる。

変な人、困った人でも生きてていいのかな。そんな、なぐさめがある。

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