oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

2017-01-01から1年間の記事一覧

大阪の背骨を歩く 3

寺町を四天王寺に向かいます。小春日和で、歩いていると暑いぐらいです。一人のおばさんが迷っているのに、気がつきました。話を聞いて見ると、太陽のほとけさま、大日如来のある寺を探しているとのこと。寺の名前はと聞くとわからない、二ヶ月前、テレビで…

大阪の背骨を歩く 2

oohaman5656.hatenablog.com 青空を目指して、ずんずん上町通りを行きます。道幅が広いのに人通りが少ない。お寺も多いのですが、大阪はいかんのやなっと、しみじみ。そんな通り沿い、井原西鶴のお墓がありました。ゼミで「好色五人女」を勉強して、感銘を受…

大阪の背骨を歩く

すごい青空でした。ツインピークスのチェリーパイがあると聞いて、天満橋あたりに行ったのですが。無くって、クランベリーパイを食べてきました。違うけど、それなりに、美味しかったです。初めての味。 ぼんやりと大通りを歩いていると生魂神社の神輿の御旅…

日常と非日常と「ツインピークスThe Return」

最近、有料テレビwowwowでデビット・リンチの「 ツインピークスThe Return」にはまっている。私が、前シリーズを見てたのは、ドーナツとコーヒーが出てくることからだった。あの甘さに、記憶のスイッチがはいる。多くのアメリカ人もそうかなあ。私は、アメリ…

「自虐の詩」幸せとか不幸せとか

この前、映画になった「自虐の詩」を久しぶりに見て、原作を改めて読み直してみた。ヒロインの中谷美紀のベストの演技もあり、堤幸彦の映画としても、良い方なんだと思う。なによりも、東日本大震災直後に見たとき、ヒロインの故郷の風景として、津波が舐め…

「カラフル」原恵一の世界を読み解く2

さて、「カラフル」は、「風に舞い上がるビニールシート」で直木賞を取った森絵都の児童小説だ。大型書店で、偶然、平積みで置かれていたので、予習した。 中学生の自殺を真正面から描いて話題になった原作と、アニメのちがいは、母親の不倫のあつかいだ。原…

「カラフル」原恵一の世界を読み解く

東京国際映画祭で「クレヨンしんちゃん」の監督のひとり、原恵一の特集があった。彼の「しんちゃん」を離れての映画をなんとなく見続けていた。名監督、木下恵介の戦中を描いた実写である「はじまりのうた」。ちょうど、戦前の傑作「陸軍」みた直後で、加瀬…

「アウトレイジ」無常といういこと

ヤクザ映画なんだけど、「アウトレイジ」シリーズ、三作見てしまった。加瀬亮のインテリヤクザとか、三浦友和さんの親分とか。二作目では、新劇出の渋い脇役の塩見三省さんの悪役とか、北野武監督は、見てみたいなと思える演技を引き出してくる。 今回の映画…

町の生活がしみじみと「パターソン」

かつて、アメリカの作家性の高い監督、ジム・ジャームッシュの映画に、永瀬正敏が対等な感じで出演したときは、嬉しかったです。で、改めて、彼が出演するということで、心惹かれて見に行ってきました。 ニューヨークの近隣、東京からいうと埼玉的な場所に、…

ゆがんでいてもいい「エル ELLE」

オランダの映画監督、ポール・ヴァーフォーヴェンの新作「エル ELLE 」見てきました。代表作、ロボコップ、下品な感じがやさぐれて、かっこよかったですね。この新作は、フランスの女優、イザベル・ユペールを主役にした映画です。彼、もう、80才になるのか…

小説「野火」を読んでみた

最近めったに起きてない深夜、テレビをみてたら、「100分で名著」という伊集院光の番組が終わりかけてました。島田雅彦が講師で、次週は、この前みた「野火」の監督、塚本晋也がでるっていうじゃないですか。これは読むチャンスだと思い、早速テキストを…

ポーの一族の続編「春の夢」を読む

遅ればせながら、少女時代、大好きだった「ポーの一族」の続編、「春の夢」を読みました。前回のブログもそうですが、こわごわって多いな、わたし。 で、「春の夢」ですが、吸血鬼が出てくることを除いて、とても、リアリティーを感じます。 新作「王妃マル…

映画「野火」体験とは何か

3年ごしで、塚本晋也、監督、主演の、第二次世界大戦のフィリピン、レイテ島をえがいた映画「野火」を見てきました。残酷描写が怖くって見に行けなかったのですが、いいという評判は気になってました。 その間、塚本晋也は、ハゲましたが、ぐっといい男にな…

退屈はこわい 國分功一郎「暇と退屈の倫理学」

最新作の「中動態の世界 意志と責任の考古学」が評判で、好奇心はあったので、図書館でさがしたら、やはり、読みたかった、前作があったので読んでみました。 面白かったです。もっと、早く、読めばよかった。けっこう、今まで、言語化できなかったことが書…

やっぱり、ブログのまとめです。

一年ぐらい前にスマホに変えました。私はtwitterにブログのリンクを貼っているのですけど、そこで、サイトを開けてみると、はてなブログが集計した、人気5位のランキングがあるのですね。ひとは私のブログの何に興味があるか、面白いので書いてみますね。 ま…

ブログで1年前書いたものを読み直してみる

はてなブログさんから、ときどき、以前のブログを示したメールが送られているのだけど、読み返すのに、いいきっかけになってます。私のブログは、日記みたいなもので、何より、私が読者なんですね。日記なら公開することないけど、誰かにどこかで、共感して…

濃密な人生を濃密に「阿吽」 第六巻

おかざき真里の空海と最澄を描いた「阿・吽」も六巻まで来た。よみはじめたとき、絵は華麗だなと思いつつ、奈良仏教の腐敗を描いたあたり、ほんまかいな、盛ってるな、アクが強いなあと、反発しながら読んでいた。でも、桓武天皇宮廷の描写が正確なのに気付…

映画を評論するって、なんだろう。真面目に考えてみた「映画評論・入門」

このブログで、たまに映画の感想を書いてるが、面白かったとか、ここはも一つとかってことでしかない。でも、自分が生きていた道行で、体験したことを反射させて書いてるので、なにかひとつは自分なりの見方が書けていればいいなあと思っています。なので、…

絵巻ねずみの草子を見に行ってきました。

近藤ようこの漫画に、中世の御伽草子を漫画化したものがいくつかある。その中のかわいいねずみが、「お嫁さんがほしい」とつぶやくことからはじまる、ねずみの草子に、わっと、涙したのだった。調べてみると、原作がサントリー美術館にあるという。で、この…

旅がしたい「芭蕉紀行」

いつか、芭蕉の歌まくらの旅がしたい。そう思ってたところ、嵐山光三郎が芭蕉関連の本をたくさん出しているのを知り、この本を読んでみました。旅案内をしながら、芭蕉の内面に迫った良書。 まず、芭蕉の時代で、失われた道が結構あることがわかって、ために…

モラルと表現「漂流怪人・きだみのる」

直木賞をとった三好京三の「子育てごっこ」という本をご存知だろうか。子供ができない分校の先生夫婦が、放浪の芸術家の晩年の子を引き取って育てる話だ。未就学児で躾のなっていないその子を更正させて、ついには養女にする。映画にもなって、美談として、…

空き家の問題

最近、近所で空き家になっている家が、いくつかに分割されて建売になっている。共稼ぎも多く、収入が下がった若い人は、そういったお家しか買えないのが現実だ。いやなのは、遠くから来ている職人さんが、ほんとにつらそうに工事していることだ。お行儀も悪…

「ダウントン・アビー」ただのお気楽貴族ドラマってわけじゃない

ダウントン・アビー、最初、そんなに乗れなかったのですね。でも、シリーズが進むにつれて、そして、最終シーズンにうつるにつれて、テーマがはっきりしてきて、娯楽だけど深いなって、楽しみになりました。このドラマは第一次世界大戦前後のイギリスの貴族…

歩くこと

いつから、歩くことが好きになったんだろう。田舎の朝の海岸を、母方のおじいさんとフナムシなんかを見ながら散歩した快感だらうか。かつて、朝8時の法隆寺に行った。確か、六年生ぐらい。弟も連れて行ったのだろうか。今だったら親がとめたかもしれないが、…

エロ漫画ってなんだろう 山本直樹「分校の人たち」

NHKBSの漫勉をみていたら、山本直樹の回があって、そこで紹介されていたので、読んでみたけど、これがびっくりです。若い中学生たちのめくるめくセックスを描いた漫画なんですね。第2巻が都の条例にひっかかったらしいけど、その後、ある人物もその行為に参…

私と恋愛

村上春樹の「TVピープル」を読んで、私と恋愛についてつらつら考えた。私はそういえば、恋愛自体を拒絶していた。恋愛したら、ストーカーになるんじゃないかと。恋愛の結果が結婚でないと我慢できない自分がいたからだ。それぐらい、若い時は前時代のモラル…

みみずくは黄昏に飛びたつ 村上春樹インタビューを読む

私は小説のバックグラウンドものはほとんど読まない。でも、「騎士団長殺し」のみみずくが可愛いかったので、この本の装丁にひかれてしまった、読んでみて、主人公と、出てくる謎の人物、免色さんの年齢設定が重要なことは読み取れていたなあとうれしかった…

しばらく、旅にでます。

一ヶ月ほど、ブログお休みします。ネット環境が整ったら更新するかも。とにかく、色々と身辺の変化があります。ではでは。

映画「ライオン」子供ってなんだろうな。

迷子になったインド人のおさない子供がオーストラリア人の養子になってというお話です。 「子供って?」って問いかけの答えが明確な、わかりやすい映画です。 主人公は母子家庭の子なんですが、いいお兄ちゃんもいるしで、幸せでした。しかし、貧しくてつら…

青春の痛みとカップヌードル

アメリカの大学で問題になっている学生ホームレスのドキュメンタリーを見た。高卒と大卒では、給料も待遇もぜんぜん違う。だから、多くのひとが大学をめざす。しかし、ハーバートとかの名門校だと卒業するまでに二千万ぐらいかかるらしい。まして、世界から…