oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

やっぱり「ジョジョの奇妙な冒険」はいい 上


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  この連休、思った以上にポップで楽しいなって思って、荒木飛呂彦の原作、ジョジョの奇妙な冒険のアニメを見始めた。ダイアモンドは砕けないと黄金の風編。

 思い出してみると、ジョジョシリーズを初めて見たのは息子たちが買っていたジャンプの後ろの方に連載されていたちょっと場違いなタッチの漫画だった、ストーンオーシャン編。そのころはたぶん、アンケートでも最下位だったんだろうと思う。しかし、別格扱いを感じた。

 しかし、徐倫っていう主人公の名前が強烈だった。英語名のジョリーンをあの感じであらわす言語感覚、そして、引用されるロックの名バンドと名曲、独特の世界だった。ちなみにジャンプでは長男がハンターハンター、次男はテニスの王子様がお気に入りだったと思う。

 そして、その画力にひかれて新シリーズ、ジョジョリオンを毎刊読むようなった。カツアゲロード、正義感あふれるストーリー。しかしながら、連載に疲れて途切れていた。

 しかし、ストーンオーシャンがアニメ化されるようで、その宣伝としてNetflexで押されていた両シリーズが目に留まった。

 最初に見た「ダイヤモンドは砕けない」。アニメは荒木飛呂彦のアメコミの影響をうけたタッチを強調した映像構成で、春から初夏のユーモアとのんきさをくるんでて楽しい。最初にラジオDJから始まるのってしびれたな。其処に展開されるホラーでファンタジーな物語。

 そしてシリーズ構成を名脚本家、小林康子が手掛けたおかげで、原作の持つ怒涛のストーリー性の再構築もされてわかりやすい。

 荒木飛呂彦の故郷仙台をモデルにした杜王町のたたずまい、日本のローカルな都市の楽しさが出てている。愛が感じられる描写で住みたいなって思うもの。海水浴場のある海岸とちょっとおしゃれな住居、田園のなかにぽつんとある鉄塔、広い道路の感じ。

 そして、出てくる救いがたい悪人たちと善悪のはざまにいる主人公の協力者たち。最大の敵、吉良吉影の醜悪さは身震いするし、善悪があいまいな協力者、岸辺露伴は子供っぽいけど深い。

 そして、彼、吉良吉影に虐げられた人々である少女杉本鈴美、川尻早人少年が、主人公たちにきちんと正義にのっとって助けられる。町の成り立たせている無辜の多くの人々に宿る正義を信じた物語だ。

 そうなのだ。田舎の無人販売所の野菜がなぜ成り立っているか、都市の駅がゴミだらけにならないのはなぜか。そういった当たり前に見えることに宿る正義。

その象徴としての未来を担う、東方仗助、虹村億康、広瀬康一という若者たち、彼らが悪と戦って活躍するのがすごくうれしい。

 最後の原作のモノローグ。悪を心配して杜王町を訪ねた前シリーズの主役たちの「仗助ら杜王町の住人たちには悪に屈さない正義の心「黄金の精神」が宿っており、その精神は連綿と引き継がれていくことを確信する」。そして、語り手、広瀬康一1999年の夏はほとんどの人々にとってはいつもと同じようにすぎていった。」で終わる。