oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

怖がらずに読んでみる「スカートの下の劇場」

 

スカートの下の劇場 (河出文庫)

スカートの下の劇場 (河出文庫)

 

  社会学者 上野千鶴子さんの初期の本です。フェミニズムは、この本が書かかれたころより、当たり前になっていると思います。しかしながら、男が悪いから、女は不幸なんだという古くからあるいいわけに、間違って使われていることも多いと思います。私からからみると、男についての理想の幻想が高くなっていて、ついていけないところがあります。女同士で集まると、女の自立の助け合いのため、人としてどうかと思う勝手してもいいということが、求められて息苦しくなります。私は、へたれなので、つい、同調して、落ち込んでしまうのです。私は男も女もどうしようもない生き物にすぎないと思うのです。で、この本を読んでみました。女性の下着をとおしての近代を語った本です。実は、今の形の下着は、ごく最近のことであること、そして、それが、どういうふうに人の意識に影響してるかを語っています。たくさんの写真やデーター、そして、多くの聞き取りによって、構成されていて、客観的です。私にも、共感できるところが、たくさんありました。エロスについて語った読み物としても、面白かったです。

 

毒婦たち: 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

毒婦たち: 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

 

  こちらは、上野千鶴子信田さよ子北原みのりの三名による対談本です。世の中をさわがせた、木嶋佳苗をはじめ、世を騒がせた女たちについて、語り合った本です。木嶋佳苗が、なぜあんなにも男たちにもてたか、そして、その男の人がいい人と言われる人が多かったのか、とても説得力がありました。やさしい人といわれる男性のなかには、女にかしずかれて、当たり前に思っているひとがいると思っています。女性の奉仕をただと感じてるのですね。しかし、私は、その男性が、本来、自分でしなければならないことを、まわりの女性に奪われてように感じます。だから、それをおぎなってくれる彼女についていってしまったというのは、共感できました。このことは、人を子どもにように扱うのが愛だという、男女の幻想に対する問題をしめしてくれていると思ってます。いわゆる、長時間労働をささえる、専業主婦や、スーパーな共稼ぎ女性を社会が求めるのは、この仕事ということが、子孫を育てることや、身の回りの自分への興味より、大きくなりすぎた男女の幼さのためかなと思っています。なかなか、読ませる本です。今回は、怖々と考え込んでみました。