oohama5656's blog

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エロ漫画ってなんだろう 山本直樹「分校の人たち」

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 NHKBSの漫勉をみていたら、山本直樹の回があって、そこで紹介されていたので、読んでみたけど、これがびっくりです。若い中学生たちのめくるめくセックスを描いた漫画なんですね。第2巻が都の条例にひっかかったらしいけど、その後、ある人物もその行為に参加して、もっと不道徳なはなしになっている。でも、読んでいて不愉快ではないです。それは、エロ漫画って、なんで書かれているか、読まれているかに、迫っているからだと思います。

 エロなもんって、初めて見るのは、遅い子でも、みんな中学生ぐらいなんじゃないかなあと思います。まだ、中学生って性に目覚めるころです。春の爆発があって、理性が効かない。でもですね、今の高度な文明社会では、エッチなことなんかされたら、社会の秩序が保たれない。お金のやりとりがサービスのやりとりの時代に稼げないこどもが、こどもを育てることになる。でも、生身の人間はたいへんなわけです。そういったことを問うたのが、このブログでも書いた「クーリンチェ殺人事件」そして、紡木たくの「ホットロード」とかだと思います。どちらも不良のはなしで、そういった命の力がつよい子たちが、どう生きたらいいかっていうのがテーマです。紡木たくのころのまんがは、わたしより、少し下の世代のひとが読んでいたので、ほとんど読んでないですけど、気分はわかります。ヤンキー漫画多かったです。これらは幼い母になって、でも、しあわせって、はなしが多かった。まだ、ギリギリ社会の支援があって、運のいい子、かしこい子はサバイバルできてたかな。そういったはなしの凝縮みたいなはなしだと思ってます。

 山本直樹の代表作は未読ですけど、学生運動の顛末を描いた「レッド」です。村上春樹のブログで書いたけど、この抑圧された性欲の問題は大きいなと思っています。勉強って、ほんらい、体の弱い子がするもんなんだと思ってます。ほら、メガネの子が伝統的におおいでしょう。それは体的な欠損の象徴だと思います。それを強い健康な子たちを閉じ込めてさせる。ましては数が多いとなると、不満が爆発する。最初はそんなことではないかな。人間の動物的な部分の抑圧が爆発したと思います。でも、結局は、強い個体が弱い個体を蹴落とした、そんな結果に終わりました。

 わたしの通ってた高校は左翼系が強くて、同級生で入っちゃうひと、まだいたけど、もう、アホらしかったです。出版関係なんか、東京に出てきた彼の周辺にはけっこうそういう人がみじかにいて、田舎育ちの彼は、色々と感じることあったと思う。なんで、あんなことになるんだろうと。人間の動物的なことへの好奇心。そして、その裏のエロスってなんだろっていう好奇心が、この漫画を描かせてるんだなあと思います。しかし、裏しか読まん、わたしもひねくれてるなあ。

 このまんがの過激なセックスをしている人たちは、実は大人の私達であるんだろうなと思います。セックスをするときは、内面は中学生にもどる、ってうか、動物的なことなんですね。そこが伝わってきます。そして、それに参加してくるひとは、そう、かつて、中学時代に好きな子とそうしたかった、あなたなんだと思います。

 山本直樹は、雑誌「マンガ・エロティクス・エフ」に深く関係していて、そこで、今日マチ子高浜寛志村貴子なんかの性を含めた作品の発表を手伝っていたようです。えっちだけど、質のいいまんがを描く場所ということでしょう。それも、廃刊されて、ネットのすみっこで描いているとは、社会も余裕がなくなったのか、それともアメリカ的な建前の社会になったのか、曖昧なものが、よくも悪くもなくなっていっているのだと思います。

 

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