oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

終わりから生きる「はっぴいえんど」

 菅原文太さん、亡くなりましたね。では、この話を、と言いたいところですが、全然映画見てないです。井上ひさしの仙台の高校生時代を描いた「青葉茂れる」のかっこいい先輩のモデルだったぐらいでしか、知りません。今、去年亡くなった、大滝詠一さんが所属した、はっぴえんどのアルバム、聞いています。「はっぴえんど」は、YMO細野晴臣のデビューのアルバムだと知って、聞いたのです。冒頭の「春をこい」を聞いたとき、これこそ、日本のあるべきロックだとガツンとしました。まあ、私にとって、母性とどう距離をとるかが、そのころのテーマだったからかもしれません。お正月、こたつって、甘えの象徴みたいじゃないですか。それと、決然と戦うお兄さんたちがいたんだと、励まされました。このアルバムの題名は、「はっぴえんど」で、はっぴえんどという曲も収録されてありますが、デビュー曲に終わりと付けるバンドはどこにあるでしょうか。私は、四人の化学反応のあるバンド、はっぴえんどが好きです。やはり、普遍的な青春の風景をうたった歌が、あるからでしょう。松本隆の詩と、ロックな音楽のごうごつして、若々しい絡みが好きです。今でも、若い人にカバーで歌ってほしいなあ。

 私は、大滝詠一をそのとき知りました。以来、ずっと、細々と曲を聴いていました。彼の歌の中で、一番好きなのは、「夢で逢えたら」です。これは、明るい絶望をうたっている歌と思っています。どうせ生きている時間なんか、長い地球の歴史の中の借り物であります。歌の中のあなたって、誰でしょうね。大滝詠一の音楽の中にある、甘さの裏にある厳しいさびしさを救いとった松本隆の歌詞が、好きです。今年も、生ききった人が去っていきました。

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