oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

海街diary 死のにおいと生の輝き

 原作の漫画「海街dairy」にひかれたのは、ちょうど、母親の三回忌のころだった。親が死ぬと親戚とかとのつなぎ目がゆるみ、つらいことが多かった。母親と同居していた弟は被害者意識がひどく、ずいぶんと母のことで当たられた。こちらも至らないところが多く、もうし訳ない気もした。母は、一番幸せだった、私たちが子供のころに執着していた。だから、強くない私は、近くにいれなかった。そこに閉じ込められて、ほり出された弟の気持ちはわからなくもない。だから、同じ土俵で醜いことはしたくないって思った。 主人公たちの母が祖母の法事に現れた時、長女の幸がつぶやく言葉「元気でいてくればいいや」は響いた。許すことは簡単じゃない。しかし、自分に振り回されるのはつらい。この漫画は鎌倉を舞台にしている。時の移り変わりを肯定しようとした小津安二郎の映画の舞台だ。惹かれるのは、それもあった。いろんなホームドラマの記憶もいくつも散りばめられている。そして、親の自己実現というかたちで、子供がうち捨てられることがありふれた今の物語だ。だから、映像として、みてみたいと強く思った。

 映画として見てみると、四人の女優さんの若々しい肢体を写し込むことで、生と死と対比させている。説明はいらない、映し込むことですべてを語りたいという強い気持ちを感じた。特に四女が子供から大人になっていく、生の輝きでいっぱいだ。桜の中、四女のすずが同級生の風太と自動車で駆け抜けていくシーン、印象的だった。いのちの輝きをあびることで、人は人を許せるのかもしんないと思った。これから、今の日本の代表的な女優さんたちのいのちの輝きを記録したということで、何度もリピートされていく映像になるんだろうなあとおもう。それだけでいいって思うのだ。

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写真集 「海街diary」

写真集 「海街diary」

 

 

 

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