読み手を意識して文章を書くと、一番読みやすいのは、四百字の原稿用紙に二枚ぐらいになるのかなあ。ひとつの話題だけでなく、きちんと結果と理由まで説明するとなると、原稿用紙5枚ぐらいかな。四百字ぐらいだと、ひとつの話題以外を書くのには足らなくなってくる。でも、子どもの頃なんか、作文で四百字以内に書いてくれって言われて、文章を削っていくのって、結構楽しかった。
何度も書き直しているうちに、感情が落ち着いてきて、もう一人の自分が見えてくるからだ。そうして、短くした文がつじつまが合わなくて、読み手には、何が何だかわからなくなったりもするけれど。それでも、それぐらいの文章を書くのが面白いのは、説明文だときちんと相手に読みやすい文になること、そして、感情を中心に書くと詩文に近くなることだ。今はやらない漢詩なんて、そんな感じだ。読み返して、書かれていないことをどう感じとってもらえるかって、快感なのだ。
つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/12
- メディア: 文庫
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この本を読んでいて、日本的なエッセイって、漢詩からきてるんだと思った。