oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

岡本綺堂 人の心に潜むもの 発端

本屋さんをぐるぐる回っていると、とても美しい表紙だけど千円ほどで売っている本があった。ちらっと立ち見してみると有名作家の短編集で面白い。値段も安い、思い切って買ってみた。

 

この本は東雅夫というホラー作家のアンソロジー山と渓谷社という登山や旅行専門の出版社から発売されている。「山と渓谷」という雑誌を出版しているのだけど、その中にあった山小屋の人たちなんかに聞いた怖い話シリーズの流れみたいですね。

 

値段が安いのは版権が切れている作家さんたちだかららしい。評判が良かったらしく、文庫になっているけど、文庫では買わなかったと思う。たぶん、装丁が美しくなかったら買わなかったと思う。リアルの本屋のいいとこだ。

 

その中で私が気に入って集中的に読んだのが岡本綺堂だ。ただで読める青空文庫にほぼ全作品がはいっていたのも大きい。

実は銭形平次なんかの捕り物帖のはじめと知って半七捕り物帖の読んだりしたんだけど、二巻ぐらいで飽きてしまった。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で源頼家を重く扱っていて、修善寺物語を思い出した人もいたみたいだけど、あれも岡本綺堂だったと思い出したけど、退屈な戯曲だなって感じだった。新歌舞伎としては画期的だったらしいけど。

でもですよ。この人の一番面白いのはホラーなんである。大衆作家なんで、作品はすごく多い。でも、はまったときのホラーは絶品なんですよ。

大衆作家なんでほとんど研究者なんかはいないけど、残るべき作家だと思う。山本周五郎山田風太郎もそうで独創的で、この人たちから日本の文学やファンタジーは発展してきたんだなって思う。

 

青空文庫で、彼が昔大好きだった「九尾の狐と飛び丸」というアニメの原作なのも知った。傑作なんで波津彬子さんの漫画にもなってる。この映画の子細な研究をしてる人がいて成立の過程もわかった。次、岡本綺堂の廃れたとこ、素晴らしいとこも、この作品でわかるので知ったことと感想を書いてみます。

 

 

この本、名作ぞろいなので気に入る話がきっとあると思う