上野の森美術館の「ゴッホ展」に行ってきました。終わってしまったのですが、この後、兵庫県立美術館で公開されるようなので感想を書いてみます。ゴッホ、やっぱり、すげえってのが感想ですが、それでは終わってしまう。続けます。
今回、オランダ、ハーグを中心にしたハーグ派の絵とパリ時代の印象派、ポスト印象派の絵とともにゴッホの成長をみていく形でゴッホの絵を紹介しています。弟テオ、友人たちとの書簡とともなので分かりやすいです。どんどんとゴッホがなぜにあんなに頑張ったかという疑問がふくらみました。絵画とは何かとの疑問ですね。
特に同時代の画家モンティセリの花の絵とそれをまねた絵は見ごたえありました。そうか、あの絵具を盛り、鮮やかな色の絵の直接のモデルだったのですね。これだけの画家、日本に入っていないはずないなって調べてみたら、やはり、私は見てますね。かつて行った上野の西洋美術館と倉敷の大原美術館にありました。オスカー・ワイルドが集めていたそうで、まとめてみてみたいな。最近、生誕地マルセイユで回顧展があったようです。今までぼんやりとみていた絵の絵画史的な立ち位置がわかり、名前を知る、展覧会の醍醐味だと思いました。まねた絵はモンティセリの花の絵を浮世絵の縦長の形で構成しなおして、元の絵を飛び越している。ゴッホ覚醒期の名品だと思います。
ハーグ派の絵もマウフェの「4頭の曳き馬」、フェルメールを消化し温かみのあるイスラエルスの「猟師の女」好きかな。ゴッホとの書簡が紹介され、彼らが真剣に絵に精進しているありさまとゴッホの困ったちゃんぶりがわかります。 後半はゴッホのアルル時代以降の絵、サイズも大きくて圧巻です。タンギーじいさんの絵、人柄も感じられたよかったです。薔薇の絵も好きです。白が美しかった。
構成としては同じ上野の森美術館で行われたフェルメール展を世襲していると思いました。あの展示良かったですね。私はいままでピンと来なかったのですが、初めてフェルメールの絵画的位置、魅力の一端がわかりました。今回はもう少しアルル以降の絵がほしかったかな。あびるようにゴッホが見たいという欲求が起こりました。
ゴッホ展のホームページを張っておきます。