oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

「いだてん」最高じゃんね、テンション高めに言いたい。

 

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面白かった!


 私は一年間、大河ドラマ「いだてん」を見ていたんだけど、最後、北野武演じる古今亭志ん生で話が終わってホント良かったなって思った。というか、パソコンで息子さんの古今亭志ん朝としか、文字変換できないんですけど。このように、かくも私たちはちょっと昔について知らない。オリンピック反対派のリーダーのひとり、久米宏のラジオによると、このドラマが視聴率が最低なのはオリンピック反対派は最初から見たくないし、賛成派はいちいち気に障ることを描くので気に入らないからだそうだ。でも、なによりも近現代は学校でも家庭でも語られない話題になっているので、ついていけないってことが多すぎるのだ。私も知らないことだらけなんで新鮮でした。

 私は一時、オリンピックを招致した田畑を演じる阿部サダヲの映画ばっかみてたし、歌舞伎でえらく中村勘九郎に感心してたのでわくわく見ていた。宮藤勘九郎の脚本は、落語を語った「タイガー&ドラゴン」が一番好きだ。あれで江戸落語に興味がわいた。私は関西人だったのでちんぷんかんぷんなのだ。そして、横浜のヒーロー、横山剣を発見したのだ。

 北野武によると楽屋で一流の俳優さんたちとわいわいできて、最近では最も楽しいしごとになったらしい。そういう、芸能史に大きな足跡を残した人へのリスペクト、よいですね。私も演技力がある俳優さんが適役で出てて楽しかった。ドラマはオリンピックをジャーナリステックに描いていて痛い痛いところもあったし、見やすいだけではなかった。初めての女子金メダリスト、人見絹代のエピソード泣けたな。二階堂先生のことは初めて知ってこんな方がいたのかって。シベリア忘れられないお菓子になったな。

 何よりも大根仁の演出した満州編がよかった。仲野太賀も三遊亭円生を演じた中村七之助もよかったけど、森山未來ですね。古今亭志ん生を演じて、ぎりぎりのところまで力を引き出させた。さすが、ドラマ「モテキ」で組んだふたりですね。最終回を演出した井上剛も神戸の震災を描いた「その街のこども」で組んでいて、ふたりの一流の作り手にいじってもらって、運がいいと思った。身体能力の高さと才能の多彩さで、ここんとこ独りよがりの演技がいやだったんだけど、研ぎ澄まされましたね。何しろ、語りも古今亭志ん生、息子の金原亭馬生古今亭志ん朝も演じ分けるんですから。たけちゃんが満足するように、影の主役だと思う。

 落語家、五りんを演じた神木隆之介宮藤官九郎の「11人もいる。」で主演を張っていたので自在に描かれている。彼の品のいいコメディ演技は必見だったし。武ちゃんを背負っての東京の坂の演技うれしかった。そういった若手の実力派も目立つし、盛沢山で、まあ、話はややこしかったかなって思うけどね。うん、視聴率はきびしいかも。

 あ、最後に金栗さんの実在の親友、美川さんについてだけど。最終回でなかったね。戦争中ぐらいに亡くなっていたらしい。あの人は、明治の脱落インテリの典型みたいな人だと思う。原民喜みたいな人だなって思った。彼も娼婦を受けだして結婚しようとしたんよ。暗い方ですけど。天狗クラブもですけど、いつかこういう人たちもスピンオフ的なもので描いてほしいなっておもう。と、長々と語ってしまった。ドラマはやっぱり長編が面白い。

 

大河ドラマ「いだてん」オリジナル・サウンドトラック 前編