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oohaman5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと、書いています。

結婚式のメンバー 中学生になったらばかになった

読書

 私が一番賢かったのは小学校6年生ぐらいだったと思う。中学になると自分が思い通りにならずに困った。それから私はずっとばかである。このばかの原因のひとつが性衝動だったのに気づいたのは、ごく最近である。そんな性衝動に振舞わされて生きて行く自分を自覚していくはじめの時期を描いたのがこの作品だと思う。

 黒人女中ベレニスがこの物語のキーを握っていることが、アメリカ的だなっと思う。彼女母代わりであるが、差別される存在であり、しかし、世の中を知り尽くした人生の先輩でもある。そういった霊的存在の黒人はいかにもアメリカの神話めいているけれど、相対的な関係からでしか、自分の孤独に気づかないものだろう。社会という怪物を作らなければ人間は人間ではない。そこからはずれるのは、子供のまま生きて死んでいく混沌たる動物のせかいなのだ。そういった二つの世界のバランスのなかに私たちの生があるような。

 

結婚式のメンバー (新潮文庫)

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