oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

海の記憶

今週のお題「一番古い記憶」

   私は、記憶力がかなり良い方だ。まあ、役に立っているかというと、どうだろうか。字がなくて、記憶するひとがいる「古事記」の時代だったらともかく、今はパソコンで検索したら、一発の時代だ。だいたい、私が覚えているのは、そのことが起こったときの感情だ。これは、なかなかに切ないものだ。お笑い話として、話せる余裕があればいいけど、そうでもない。数字も覚えが悪い。電話番号なんか覚えるのは、苦手だ。

 そんななかで、一番古い記憶といえば、海水浴だと思う。一歳から、海に浸かっていた。ぬるぬるした海の感じ、塩の匂い、なまあったかい温度、砂のまとわりつくわずらわしさ。とても、幸せだった。多分、羊水の感覚を思い出すんだと思う。白黒の祖母と写っている写真があるのも、この記憶を支えているのかもしれない。いまでも、海、白く光った空、簡単服を着て、ひっつめに結った祖母のせなか、そして私、見なくても覚えているのだ。わたしという命がある。それを実感する記憶だ。このブログの題も海の記憶と関係している。そこで、海にかかる雷を見たり、貝殻を拾ったり、フナムシを追いかけたりした。なにごとかを語るということは、そのおおきな何事の片端を語っているにすぎない。でも、言葉にしておきたい。

 今でも、海がたまらなく好きだ。何かあると、海辺に行きたくなる。そして、磯臭い匂いがかぎたくなる。

 

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