「アドバンスト・スタイル」もっと楽しんでもいい

　映画「アドバンスト・スタイル」、おもしろそうなので見てきました。英語によわいので、題名、辞書で引いてみました。なるほど、高度なという意味と高齢なという意味かけてあるのですね。この中に出てくるおばあさま方は高齢ではあるが、今までの人生経験を生かして、かっこよく自分らしい着こなしで高度な自己表現していることを表現した題名なんだな。そんなニューヨーク在住の老人を、取材し書いたブログをもとにしたドキュメンタリー映画です。

　アメリカは若さが武器の社会なようで、年をとっても、ジーパンとTシャツで過ごすご老人も少なからずいるようだ。しかしながら、見ているに筋肉が衰えた人には、その装いは、きついものがある。老人には、経験から、いろんな服をかっこよく着る技術をある。そして、社会的責任を果たした老人には、自由という武器がある。ちょっと、人から笑われようと自分をキャンパスにして、街で自分を主張する。ニューヨークという、自由な街だからでもあるけれど、それは、生きていくための普遍的なやり方でもある。そんな人たちとアドバンスト･スタイルを立ち上げた若者が世界を広げていく、そんな話だ。深刻にならず、笑いながら人生を楽しもう、そんなメッセージが聞こえていた。

　省みるに、今ちまたに溢れている日本の中高年のファッションは若者の服をそのまま考えなしに着ていて痛々しい。これは、洋服の歴史が浅いのもあるけれど、自分らしさを強く表現するのがまずいっていうのもあるんじゃないかな。

　そんなことを感じながら、年上のおばさま方に囲まれ、映画をたのしんできました。