oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと、書いています。

立川談志的なはなし

 この前の日曜日、数年前亡くなった立川談志の、住んでいた家を改造するというのを、テレビ朝日の「ビフォーアフター」という番組で見た。普段は見ないのだが、あまりに、落語的なはなしで、最後まで見いってしまった。まず、依頼された建築家が、ご近所の住人で、散歩コースにある春に満開になる、大きな八重桜のある家の住人は、どんな人か、何年も前から気になっていたのが、面白かった。この家の主がわからなかったのは、彼がこの家に家族といっしょに暮らしたのが、ほんの数年であったので、ほとんど、一人暮らしだったためであった。寄席やテレビ局にも遠い、不便な郊外にある家はなのに、彼は、大きな八重桜とたくさんの寄席関連の資料に執着し、そこにひっそりといたのだ。その家に、新しく、弟子一家とその孫弟子たちが、住むことになっての改造の依頼だ。

 まず、遺言どおりに、依頼主の談志の娘さんが、樹齢100年はありそうな、桜の木の根元に遺骨を埋めていた。そして、建築家が、彼らとともに、弟子の唱える談志の代表作、落語「黄金餅」の中のきんぎょ教を聞かされるはめになったのは、笑ってしまった。呼ばれたんだなあと、私は思った。散歩コースだったら、このへんてこりんな疑似家族たちにからまれるのは、運命ですね。だいたい、大きな木がある家というのは、木に負けて、朽ちるのが早いのだ。だからこそ、植木屋さんというものが、必要なのだ。このかびだらけの危ない家を改造しようと解体してみると、ここは元々家ですらなかったというオチで、続くと番組は、終わった。いや、いかにも、黄金餅が大好きな落語家さんの家ですね。このいわくつきの家は、大変な改造が必要らしい。

 これをきっかけに、私は、彼が、亡くなった直後に購入し、ほったらかしになっていた黄金餅のDVDを、楽しく見ました。映像化なんかしたら、見るに耐えないひどい話を、軽妙に語っております。ホラー色がつよく、極彩色です。古今亭志ん朝版も有名みたいなので、こちらも聞いてみました。これは、スマートで、マンガ的です。落語は、江戸時代から続く、由緒ただしき貧乏人の芸術なんだと、あらためて感動しました。そして、家を改造するという番組から、自分たちの過去を肯定して、つないで行く生き方について思ったのだ。

 

立川談志ひとり会 落語CD全集 第16集「ぞろぞろ」「黄金餅」

立川談志ひとり会 落語CD全集 第16集「ぞろぞろ」「黄金餅」

 

 

 きんぎょ教について知りたいかたは、落語聞いてみてください。くだらないです。