oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

ビル・カニンガム&ニョーヨーク

 

ビル・カニンガム&ニューヨーク [DVD]

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 WOWOWで、 去年、見たかったドキュメントを見ました。雑誌とかの、ファッションスナップって、好きなんですよね。ニューヨークタイムズで、長い間、そういった写真を撮り続けた、ビル・カニンガムの姿を追った話です。

 独り者で、ストイックで、写真集とかも、出してないような人なのだそうです。服も、いつもブルーの作業着、安いカフェでお食事、ファッション写真を撮ることだけに、集中しています。でも、全然、意地悪とかではなく、とても、社交的で、笑顔がすてきなおじいさんです。変わり者だけど、変な人でないです。

 街の、おしゃれを楽しんでいる人を撮るっていうのは、どうやら、60年代ごろ、始まったようです。ファッションの大衆化というのでしょうか、色々と自分流に着こなすようになったのは、実は最近みたいです。ビーズの手芸アクセサリーなんかも、その影響あると思います。手芸本やら実用書 あれこれ放浪記 2 - oohaman5656's blog 

 だからでしょうか。最初の頃、ショーとかで、モデルさんが着た服を、街の人がアレンジして着こなしたりすると、対比して、間違ったきかたとして、発表されていたようです。彼は、それにえらく、抵抗したみたいです。

 ヘェッて、思いますが、かつて、洋服を買いにいくと、そのお店で下から上まで揃えるのが当たり前だったようです。高級なお店ほど、そうでした。おまかせすることが、かっこ良かったんですね。貧乏臭いことなんです。

 彼がいつも、言っている言葉で、印象的なのは、自分のお金で買った服で、素敵に装っている人しか、撮りたくないという言葉です。これは、重要なことで、自分のお金で、自分のセンスでってことは、女性の社会進出に、すごく、関係しているのでしょう。それが、一般的になったころから、ストリートの写真って、撮られたみたいなのですね。

 彼の写真は、服を通して、社会の変化を、人間を写しているのです。だから、心に残るのです。そういったファションに対する、生き様自体が、アートといえましょう。最後のほうで、彼が日曜日、教会に、通う人であることが、語られます。その業とは、なんでしょうか。表現することで、求めてるものは、なんでしょうか。

 

追記

カニンガムが亡くなったそうです。自分を楽しむひとを追い続けたひとでありました。