oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

インサイド・ ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌

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『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』公式サイト

 何となく、猫と音楽に惹かれて、見てきました。猫、可愛かったですね。ねこちゃんの名前も、ストーリーのうえで、大切なヒントです。粋な相棒です。

 1960年ごろの、ある売れないフォーク歌手の何日かを描いた映画です。私は、アメリカの音楽史とか、うといので、背景とかは、知らないです。ただ、フォークというのは、民衆の民謡を伝え聞いて、発展してきたもんなのだなあというのが、わかりました。

 まず、主人公の名前が、ウェールズの古い名前であったり、船乗りの息子だったりするのは、その伝統の継承者であるからでしょう。古きバガボンド「放浪者」が、音楽の守り主なのです。

 彼の音楽は、世に、受け入れられないです。それで、身の置き場所を探して、行きがかりじょう、猫にまとわれつかれながら、シカゴの音楽界の大物に会おうとします。その道中の、奇妙な同行者たちの不気味さ、夜の闇の深さが怖かったです。

 主人公の役者さんは、古典的なお芝居に出そうな、ハンサムです。脇で出てる歌手の役のジャスティン・ティンバーレイクも、時代物、似合いそうですね。その妻役のキャリー・マリガンも、今回は黒髪で、けだるく、歌っております。

 音楽が、当たり前ですが、いいです。主人公がとても素晴らしい歌を歌いますが、脇のふたりのデュエットしている曲も、人生の悲哀を感じさせて、とても素晴らしかったです。

 さて、シカゴに行った主人公は、音楽界の大物の前で、多分、イギリスのチューダー朝ぐらいから、歌い継がれた、古典的なフォークソングを、今の自分の心境を託して、歌います。心にしみます。大物は、ある言葉で、彼を切り捨てるのですけど。

 がっかりした主人公が、音楽を止めようと、もがくけれども、やはり、それでしか、生きていけないことを暗示して、物語は終わります。

 コーエン兄弟の映画、初めて、劇場で見たのですけど、とても、深い映像で綺麗でした。アメリカの夜が美しかった。

 

インサイド・ルーウィン・デイヴィス

インサイド・ルーウィン・デイヴィス

 

 古典的なフォークいいですね。