oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

最近読んだ本 4 心について、ぼんやり、考えてみる

 

あわいの力 「心の時代」の次を生きる (シリーズ 22世紀を生きる)

あわいの力 「心の時代」の次を生きる (シリーズ 22世紀を生きる)

 

 

「あわいの力」 安田登

 心って、言葉がないときは、なかったらしい。そんな、心と体のつながりを断ったり、つないだりする、何かについて、能楽師として、古代文字研究家として、語った本。言葉をはめることで、今の体調を知ったり、気持ちを知ったりする、そんな仕組みをついて、考えた本です。

 昔、大学で、国文学を習っていたとき、能楽の体験会をすっぽかした私が、この本を読むって、不思議です。文楽の会に行って、能をすっぽかしたことを後悔したことを、思いだしました。

 それから、30すぎてから、ぼちぼち、古典を読むようになりました。で、一年ほど前、歌舞伎を見に行ったところ、言葉が、すらすらとわかるし、邦楽が楽しめたのです。多分、それまで、色々と、本を読んだことで、理解できるようになったんですね。古典がわかりたい、それは、育ててくれた、おばあちゃんたちと、通じあいたい、懐かしい人と、語り合いたい気持ちなんだなあと、この本を読んで、納得しました。

 さて、心って、なんなんでしょう。それがわかれば、もう少し、自由になれると思います。

 

自殺

自殺

 

 

「自殺」 末井 昭

 母を自殺でなくした、末井 昭さんが、その人生について語ったもの。西原理恵子の漫画にときどき出てくる人です。その彼が、昨今の自殺が、交通事故より、多くなった時代に、何かしたいという思いから、書かれたようです。

 話は、内容が内容なので、混沌としています。時間が行ったり、来たりもします。編集者になるまでの話、女性関係、そして、自殺志願者との対話なども含まれ、整理しきれないところが、生々しいです。

 そのなかで、出会った人物として、永沢光雄という、ライターさんの話があります。 私も、彼の「AV女優」という、90年代のAVの女優に、インタビューした本を、偶然に見つけて、読みました。そして、こんなにも、真剣に、人と向き合ってたら、長生きは、できないなあと感じました。その人との出会いも書かれていて、考え深かったです。そんな、生き抜くことへの、大切さと、矛盾した思いが詰まった本でした。

 

 

AV女優 (文春文庫)

AV女優 (文春文庫)