「あかんやつら」が、面白くて、読んでみました。
http://oohaman5656blog/hatenablog/entory/2014/01/30/193730
仲代達矢、顔が恐くて、芝居が、暑苦しくて、嫌いでした。最近、「いのちぼうにふろう」とか、「四谷怪談」を見て、それが、心地よく感じられました。歌舞伎でいうところの、 色悪として、かっこよかったです。
仲代達矢は、舞台半分、映画半分とけじめを付けて、仕事をしていたようです。それで、自分を、客観的に見れて、長く、仕事が続けられたと、語っているのが、面白かったです。
強烈な戦争体験をしている人のようで、それを、演技にいかしているとのことでした。色々な監督との仕事、役者さんの横顔の話、貴重な体験で、興味深かったです。
もう、ひとつも映画本
中野翠さんのエッセイで紹介されていて、読みました。「東京物語」は、名作で、わかりやすいので、簡単に語られすぎています。
私なんぞも、関東に行ってしまったので、この映画の、親不孝の子供たちみたいって、 阿倍野の叔母に言われたりもしました。もちろん、冗談です。それだけ、あまたの同じ枠組みの話が、あります。
そのなかで、なぜ、世界の人に受け入れられる普遍性があるのか、評論されています。私は、中でも、映画音楽についての考察が面白かったです。
父が、亡くなった日の昼下がり、買い物にいったときのことを、思い出しました。市場近くのおばちゃんたちが、冗談を言いながら、笑っていた、笑い声が、忘れられません。なぜか、ほっとし、悲しかった。
小津も、もっと過酷な戦争体験の中で、このような、日常音を聞いていたことでしょう。ささやかなことでも、とてつもなく、重いことでも、遠い引きの画面では、同じです。背景に平穏な音が、流れているのでしょう。その、まぬけな体験は、誰にしも、あるのではないでしょうか。
「星と輝き 花と咲き」松井今朝子
明治時代の娘義太夫の星、竹本綾之助の活躍を描いたもの。浄瑠璃に、興味があったので、読みました。綾之助さんって、今のアイドルの初めての人なのですね。天才的な美少女で、どこか、中性的であった人のようです。
明治になって、学生という、若くて、生物的適齢期に結婚しない男性集団ができたことと、アイドルは、関係あるのかもしれません。しかし、あの、北野武のおばあさんが有名な娘義太夫だったように、とても、重要な芸能の流れであることを感じました。