oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと、書いています。

そして父になる

 是枝監督の映画を劇場で見たのは、『空気人形』からだ。さびしげなメイド姿のポスターにひかれたからだと思う。そして、劇中で朗読される吉野弘の詩にノックアウトされた。私の心境だったからだ。子どものひきこもりで、ああ、結婚して子どもができてなんて、当たり前に考えていた私が、それが、ちょっとした奇跡なんだと気づいたからだ。その、なんだか、存在の曖昧さの中で愛し合う人々の姿はいとしかった。

 

 今回の『そして父になる』は人に伝えるとは、親とは何かに直球で答えたものだと思う。血縁が親のあかしか、過ごした時間か。これは子どもというものに対する人のほぼ永遠の問いだ。

  前作でも子どもの匂いや頼りなさ、体重の重さが感じられてすごいと思ったけど、それを受けて父になっていく、福山雅治いいなあと思った。

 リリーフランキーの様子も、子だくさんで貧乏で荒れた家の感じよく出てた。でこぼこな親だけど、愛情深い感じがせつないな。

 

 血縁というものは、実はもろい。これはある程度、世の中を知ったひとの共通の思い

だと思う。社会は血縁ほど強いものはないと強制するけれど。実際、動物的には自分の

子孫を残すのが正しい。でも、人間として、子どもという存在を残すというのも
映画『そして父になる』予告編 - YouTube、種の本能だ。

 

 そういった、あわいを描くことは、真っ当だけど、重い。それについての映画としての答えのひとつがこれだと思う。