oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと、書いています。

読書

小説「野火」を読んでみた

最近めったに起きてない深夜、テレビをみてたら、「100分で名著」という伊集院光の番組が終わりかけてました。島田雅彦が講師で、次週は、この前みた「野火」の監督、塚本晋也がでるっていうじゃないですか。これは読むチャンスだと思い、早速テキストを…

映画「野火」体験とは何か

3年ごしで、塚本晋也、監督、主演の、第二次世界大戦のフィリピン、レイテ島をえがいた映画「野火」を見てきました。残酷描写が怖くって、見に行けなかったのですが、いいという評判は気になってました。 その間、塚本晋也は、はげましたが、ぐっといい男に…

映画を評論するって、なんだろう。真面目に考えてみた「映画評論・入門」

このブログで、たまに映画の感想を書いてるが、面白かったとか、ここはも一つとかってことでしかない。でも、自分が生きていた道行で、体験したことを反射させて書いてるので、なにかひとつは自分なりの見方が書けていればいいなあと思っています。なので、…

旅がしたい「芭蕉紀行」

いつか、芭蕉の歌まくらの旅がしたい。そう思ってたところ、嵐山光三郎が芭蕉関連の本をたくさん出しているのを知り、この本を読んでみました。旅案内をしながら、芭蕉の内面に迫った良書。 まず、芭蕉の時代で、失われた道が結構あることがわかって、ために…

モラルと表現「漂流怪人・きだみのる」

直木賞をとった三好京三の「子育てごっこ」という本をご存知だろうか。子供ができない分校の先生夫婦が、放浪の芸術家の晩年の子を引き取って育てる話だ。未就学児で躾のなっていないその子を更正させて、ついには養女にする。映画にもなって、美談として、…

私と恋愛

村上春樹の「TVピープル」を読んで、私と恋愛についてつらつら考えた。私はそういえば、恋愛自体を拒絶していた。恋愛したら、ストーカーになるんじゃないかと。恋愛の結果が結婚でないと我慢できない自分がいたからだ。それぐらい、若い時は前時代のモラル…

みみずくは黄昏に飛びたつ 村上春樹インタビューを読む

私は小説のバックグラウンドものはほとんど読まない。でも、「騎士団長殺し」のみみずくが可愛いかったので、この本の装丁にひかれてしまった、読んでみて、主人公と、出てくる謎の人物、免色さんの年齢設定が重要なことは読み取れていたなあとうれしかった…

村上春樹「騎士団長殺し」読みました

いつもは文庫になってから、読んだりしてたんですが、今回ははやばやと第一部をよんで、急いで第二部を手にいれて読みました。エンターテイメント小説として抜群に面白い。まあ、村上春樹エッセイいわく、まんまとaddictionにかけられたのかもしれませぬ。ち…

雨宮まみ「東京を生きる」ことばにできないこと

雨宮まみの「東京を生きる」を読んだ。なんとなく呼ばれて、デビュー作の「女子をこじらせて」もよんだが、そちらはいろんな要素を詰め込んで読みずらかった。その混沌をそのままさし出したのが、こちらの本だ。たった5年ぐらいかな。こんなに簡潔な文章に進…

生身の人間がいる。映画「沈黙」

昨日、映画「沈黙」を見てきた。若いとき、感銘をうけた小説だ。何年か前、修道士を志したマーティン・スコセッシが映画化すると聞き、面白いなあと思ってずっと待っていた。ちなみにスコセッシの映画は「タクシードライバー」と「ギャング・オブ・ニューヨ…

いっしょ過ごした「少年の名はジルベール」

私が中学時代、大好きだった萩尾望都先生が竹宮惠子先生いっしょに共同生活をしていたのを知ったのは、ずっと後になってからだ。一年ぐらい前から 、漫画家をめざして上京し、「風と木の詩」を書かれたいきさつを書いたこの本を読めずにいた。そして、そのこ…

忘れたことの忘れられないこと 波津彬子「玉藻前」

波津彬子、漫画文庫で「玉藻前」か、ふむふむ面白そう、なんかすごく読みたい、なぜだろう。そこで、はたっと思い浮かんだんですね。それは子供のとき、何度もテレビでみたアニメで、 ヒロインが「玉藻前」というのがあったのですね。悪に染まったヒロインが…

善意こそがひとをそこなう「みんな彗星をみていた」

遠藤周作の「沈黙」は私の好きな小説のひとつだけれど、いまいち背景がわからなかった。そういった悶々に答えてくれたのが、星野博美さんのノンフィクション「みんな彗星を見ていた」だ。このなかで星野さんがカトリックの世界への宣教は最古のグローバル企…

静かなでゆたかなほの暗さ 能町みね子

私にとって、能町みね子はタモリ周辺にいるちょっと不思議な人ぐらいの感じだった。オールナイトニッポンでラジオをやっているのは知っていたけど、夜更かしは苦手なので聞いたことがなかった。いいなっと思ったのはWEBのかたすみにあった「お家賃なんですけ…

もやっとした気持ち「アヘン王国潜入記」

久しぶりに遠出して、ここらで唯一チェーン展開していない本屋さんに寄った。だんだんとスペースが先細っていき、本の内容が多彩でなくなっていくのが寂しい。そんななか、高野秀行の「アヘン王国潜入記」が紹介されていた。 こういうくせのある本の紹介、す…

子供が持てる、ミッフィちゃんの絵本

今週のお題「プレゼントしたい本」 1才からのうさこちゃんの絵本セット 1 (全4冊) 作者: デック・ブルーナ,いしいももこ 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 2010/04/01 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 実際に最近、親戚の赤…

父たちと宮沢賢治と「春と修羅」

ここのところ、毎年、盛岡を旅している。去年、行きたかった花巻に行ってきた。父に買ってもらった本のなかに宮沢賢治の「風の又三郎」があったからだ。父が選んだと思い込んでいたが、私がねだったんだと、改めて思い出した。5年のときの担任は、今でいう…

「鬼才 五社英雄の生涯」大衆的って何だろう。

私は五社英雄のファンでないので、いくつかしか見てないけど、そのなかで、「陽暉楼 」が一番好きだと思う。普段テレビであいまいな演技をしていた女優さんたちから、演技を絞りだした華麗な映画だ。特に浅野温子をテレビだけで知ってる人は、びっくりすると…

「その島のひとたちは、ひとの話をきかない」工夫というささやかな試み

前から気になっていた本です。精神科の医師が、自殺が少ない地域をたびして、その体験した風土をルポをまとめた本です。特別ないろんなケアとかあるところなんだろうか。結論から言うと、ひとを追い詰めないけど、ごくふつうの悪口も陰口もある町だそうです。…

なんで、あんなに小説を読んでいたんだろう

二十代は山本周五郎からはじまり、司馬遼太郎とか、池波正太郎とかをほぼ全巻よんでいた。星新一とかのSF、そしてアガサ・クリスティなんかもを読んでいた。みんな文庫であるし、図書館で借りやすかったのもある。司馬遼太郎はある世代には日本の知性みたい…

いまさら小林秀雄をよんでみた

吉本隆明の「西行論」をよんでいると、小林秀雄の「無常ということ」で西行について書かれたことで、本を書いていることがわかった。なかで紹介されている地獄絵をみてという連作で仏教者としての西行を知ったことがきっかけだそうだ。歌詠みとして知られ、…

結婚式のメンバー 中学生になったらばかになった

私が一番賢かったのは小学校6年生ぐらいだったと思う。中学になると自分が思い通りにならずに困った。それから私はずっとばかである。このばかの原因のひとつが性衝動だったのに気づいたのは、ごく最近である。そんな性衝動に振舞わされて生きて行く自分を自…

向田邦子で思い出したこと

向田邦子で思い出したので書いてみようと思う。私のなかでテレビが始まったころの三大シナリオライターは山田太一と向田邦子と倉本聰であります。 向田邦子はHNKでやった、「阿修羅のごとく」が好きだった。主題歌のトルコの曲よかったですね。同じ枠の「あ…

最近読んだ本6 読みたいものはたくさんある

このところ小説を読んでる。ジョディ・デンチ主演のドラマ「クランフォード」で気になっていたギャスケル夫人の短編集。オースティンのすぐあとのひとだけど、貧しいひとと接していた牧師さんの奥さんなので、ひとを救えない絶望感からか、宗教観が堅苦しい…

古典は奥深い「男色大鑑」

最近、古典を漫画化したものを読みふけっていて、どれも面白くてびっくりしました。古典を読み込んでるし、現代風にきちんとアレンジされているし。こんなものまで漫画になっているのかと驚いたのが、井原西鶴の「男色大鑑」。私は大学時代、西鶴の「好色五…

吉本隆明 「西行論」宗教人として 歌人として

西行についてもっと考えたいと思って読んでみた。吉本隆明がとらわれがちな西行の人生の伝説をしりぞけ、うたをしっかりよむこむことで、西行の宗教人として、歌人としての意味を語った本。いや、難しいけど勉強になりました。専門の学者さんでもここまで勉…

父親の意味 待賢門院璋子の生涯

白洲正子の「西行」を読んで、保元、平治の乱の遠い原因は、早くに藤原氏出身の母を亡くし、摂関家に恨みを持つ父親にうとまれた、白河院の孤独と富と権力の集中にあったのだなと思った

 西行ってなんだろう。白洲正子「西行」を読んで

私が中世の歌人である西行について、読んだのは、テレビの大河ドラマ「平清盛」からというミーハーな動機だった。あらすじを読んで、たまたま見つけた白洲正子の「西行」を読んでみたのである。まず、十代から気になっていた明恵上人に西行が語ったとされる…

情景が浮かぶように トーマス・ハーディ「呪われた腕」

久しぶりのジェーン・オースティンの新訳で小説っていいなあと思っていて、彼女のあとのイギリス文学読んでみたいと思っていたら、新潮文庫から村上柴田翻訳堂から、彼女の次の世代の作家ハーディの短編集が新たに出ているではないですか。昔、ロマン・ポラ…

姫の輝くような頰のうへに 近藤ようこ「死者の書」下巻

近藤ようこの「死者の書」完結しました。ほぼ、折口信夫の原作にそって映像化され、読み応えありました。叙事詩のような原作の雰囲気をきちんと再現していると思います。私は後半の蓮の糸で曼荼羅をつくるにいたるのが、どうにもわからなかったのですが、読…