oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと思っています

日々の思い

大阪の背骨を歩く 3

寺町を四天王寺に向かいます。小春日和で、歩いていると暑いぐらいです。一人のおばさんが迷っているのに、気がつきました。話を聞いて見ると、太陽のほとけさま、大日如来のある寺を探しているとのこと。寺の名前はと聞くとわからない、二ヶ月前、テレビで…

大阪の背骨を歩く 2

oohaman5656.hatenablog.com 青空を目指して、ずんずん上町通りを行きます。道幅が広いのに人通りが少ない。お寺も多いのですが、大阪はいかんのやなっと、しみじみ。そんな通り沿い、井原西鶴のお墓がありました。ゼミで「好色五人女」を勉強して、感銘を受…

大阪の背骨を歩く

すごい青空でした。ツインピークスのチェリーパイがあると聞いて、天満橋あたりに行ったのですが。無くって、クランベリーパイを食べてきました。違うけど、それなりに、美味しかったです。初めての味。 ぼんやりと大通りを歩いていると生魂神社の神輿の御旅…

空き家の問題

最近、近所で空き家になっている家が、いくつかに分割されて建売になっている。共稼ぎも多く、収入が下がった若い人は、そういったお家しか買えないのが現実だ。いやなのは、遠くから来ている職人さんが、ほんとにつらそうに工事していることだ。お行儀も悪…

歩くこと

いつから、歩くことが好きになったんだろう。田舎の朝の海岸を、母方のおじいさんとフナムシなんかを見ながら散歩した快感だらうか。かつて、朝8時の法隆寺に行った。確か、六年生ぐらい。弟も連れて行ったのだろうか。今だったら親がとめたかもしれないが、…

私と恋愛

村上春樹の「TVピープル」を読んで、私と恋愛についてつらつら考えた。私はそういえば、恋愛自体を拒絶していた。恋愛したら、ストーカーになるんじゃないかと。恋愛の結果が結婚でないと我慢できない自分がいたからだ。それぐらい、若い時は前時代のモラル…

青春の痛みとカップヌードル

アメリカの大学で問題になっている学生ホームレスのドキュメンタリーを見た。高卒と大卒では、給料も待遇もぜんぜん違う。だから、多くのひとが大学をめざす。しかし、ハーバートとかの名門校だと卒業するまでに二千万ぐらいかかるらしい。まして、世界から…

映画に知識は必要か

映画「浮雲」のブログを書いていたとき、森雅之の父の有島武郎について書こうか迷ってしまった。略歴の確認でネットを見て、不意に思い出したからだ。私は、ずっと、かつて読んだ、有島武郎の童話「一房の葡萄」がひっかかっていた。すごくロマンチックだけ…

不幸とか幸せとか 成瀬巳喜男「浮雲」

TOHOシネマズに「午後十時の映画祭」という古い映画を紹介する企画があり、成瀬巳喜男の「浮雲」見てきました。「浮雲」はNHKでDVDで録画していても、どうにも見られなかった映画です。男女のドロドロって苦手なんです。しかし、デジタルリマスターなんだし…

村上春樹「騎士団長殺し」読みました

いつもは文庫になってから、読んだりしてたんですが、今回ははやばやと第一部をよんで、急いで第二部を手にいれて読みました。エンターテイメント小説として抜群に面白い。まあ、村上春樹エッセイいわく、まんまとaddictionにかけられたのかもしれませぬ。ち…

世は移りゆく「買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて」  山内マリコ

先日、沖縄に行ってきました。12月ごろから、沈みきっていて、お正月準備もままならない。で、旅行でもいこうかと、格安チケットで予約してガイドブックを読んでみたもの、全然のらないどうしようかとと思っていた前日、この本を読みました。そのなかで那覇…

谷口ジローに再会する「遥かなる町へ」

谷口ジローさん、亡くなりましたね。ほとんど読んだことないし、なにかお悔やみめいたものを書くのもおこがましい。この前、永六輔さんが亡くなったときも思いました。彼の書いた市井のひとの生き様を聞き書きした一冊は、たしかに私の人生のたいせつなもの…

雨宮まみ「東京を生きる」ことばにできないこと

雨宮まみの「東京を生きる」を読んだ。なんとなく呼ばれて、デビュー作の「女子をこじらせて」もよんだが、そちらはいろんな要素を詰め込んで読みずらかった。その混沌をそのままさし出したのが、こちらの本だ。たった5年ぐらいかな。こんなに簡潔な文章に進…

いっしょ過ごした「少年の名はジルベール」

私が中学時代、大好きだった萩尾望都先生が竹宮惠子先生いっしょに共同生活をしていたのを知ったのは、ずっと後になってからだ。一年ぐらい前から 、漫画家をめざして上京し、「風と木の詩」を書かれたいきさつを書いたこの本を読めずにいた。そして、そのこ…

日曜日 雑感

日曜日の朝、やっとこさ、まとまった時間ができ、貴重の秋の晴れ間を歩きたいので、銀座のヒグチヨウコさんの展覧会を見に行った。そんなに興味がなかったが、たまたま最終日だし、猫にひかれたのだ。行ってみたら、やっぱり、そんなに興味がわかない。興味…

子供が持てる、ミッフィちゃんの絵本

今週のお題「プレゼントしたい本」 1才からのうさこちゃんの絵本セット 1 (全4冊) 作者: デック・ブルーナ,いしいももこ 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 2010/04/01 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 実際に最近、親戚の赤…

寺山修司がわからない

深夜、テレビをつけると増田セバスチャンと平井堅の対談をやっていた。寺山修司が好きでアートのせかいに入ったと知ってから、気になる存在だ。だから、大体そうだろうなと思いつつも、自伝の「家系図カッター」も読んだ。親と問題があるひとは、総括すべき…

なんで、あんなに小説を読んでいたんだろう

二十代は山本周五郎からはじまり、司馬遼太郎とか、池波正太郎とかをほぼ全巻よんでいた。星新一とかのSF、そしてアガサ・クリスティなんかもを読んでいた。みんな文庫であるし、図書館で借りやすかったのもある。司馬遼太郎はある世代には日本の知性みたい…

映画「牡蠣工場」日常にこそ、力がある。

映画を見ていると、ときどき、なぜ、わざわざそれを選んでみているかとはっと気がつくことがある。冒頭の牡蠣の水揚げの作業から牡蠣むきと港の風景を見ているとなんだかもやっとした。行ったことがある。港の寺をみて思い出した。安国寺恵瓊の寺だ。当時見…

オバマ来日で思い出したこと

こどものころ、なんでかひかれて持っていた本に、カール・サンドバーグ詩集がある。文学史にものっていないし、評判も聞かない。しかし、町の本屋のかたすみに大事そうに置かれていた。サンドバーグは北欧からの移民のシカゴのひとで、おもな作品は「シカゴ…

ショッピングモールとは

中沢新一の東京の土地の歴史をかたった「アースダイバー」を読んだとき、下町の路地の植栽の意味が書かれていて、幼い日、やなことがあったとき、路地の花やみどりになぐさめられたことを思い出した。そうか、あれは自然が貴重な都会で、公共にみどりを歩く…

折口信夫「死者の書」「山越しの阿弥陀像の書因」を読む。

折口信夫の本はいつか読みたいと思っていました。いろんな本を読んでると、日本文化を知るには読むべき著者として、ぜひにという紹介が多かったからです。このところ、随分落ち込んでました。その時、手に取ったのが「五色の船」を読んで、気になっていた漫…

映画「白河夜船」

映画「白河夜船」を見てきた。吉本ばななの小説は、文学でしか描けない描写に満ちているので、映像化は難しいけれど、よくできていた。井浦新、谷村美月もよかったけれど、安藤サクラは、改めてすごい女優だなあと思った。 私が吉本ばななの小説を読み始めた…

森鴎外はエロに通ず

森博嗣は森鴎外の文章が好きで、夏目漱石は苦手だそうだ。武士の漢文の教育を土台にした森鴎外の文章はむずかしい。今、夏目漱石の後期の「それから」とか読むと、今の文章かと思う。今の文学は、彼の子孫なんだと思う。けれども、森鴎外といった漢文の伝統…

長文がいいか、それとも

読み手を意識して文章を書くと、一番読みやすいのは、四百字の原稿用紙に二枚ぐらいになるのかなあ。ひとつの話題だけでなく、きちんと結果と理由まで説明するとなると、原稿用紙5枚ぐらいかな。四百字ぐらいだと、ひとつの話題以外を書くのには足らなくなっ…

海の記憶

今週のお題「一番古い記憶」 私は、記憶力がかなり良い方だ。まあ、役に立っているかというと、どうだろうか。字がなくて、記憶するひとがいる「古事記」の時代だったらともかく、今はパソコンで検索したら、一発の時代だ。だいたい、私が覚えているのは、そ…

お墓まいり

夫とお墓まいりに行ってきました。関西はすごく暑かったので、パスしようと思ったのですが、気になっていて、草むしりができてよかったです。入っている人と血縁関係のない人の墓が、私のお墓になっているのって変ですが、これでいいだと思っています。そこ…

マッドマックスのセリフから、考えてみた

マッドマックスに出てくるセリフ、redemptionが、ちょっとtwitterの話題で出た。前のブログで映画の題名が気になって辞書を引いたあとだったので、思わず調べてみた。どうやら、聖書の日本語訳で使われる「あがない」という言葉にあたるらしい。「あがない」…

いいことの対価

よく、子育て中、言われたことは、子育ては苦しくて当たり前、あとで楽になるよっていう、言葉だ。それを言われたら、今、楽したいんだよって、言いそうになった。思うにそれを言うひとは子育てが苦しかった人なんだなあと、子育てが終わった今思う。なんて…

夏のころもがえ

今週のお題「夏支度」 萩尾望都の初期の漫画に「小夜の縫うゆかた」という短編がある。14歳の少女が初めてゆかたを縫い上げるのを幻想的に描いた作品だ。初夏の夏葉がのびるようなさわやかさ、少女がおとなになっていく喜びが歌い上げられ、いたく、心に残…