oohama5656's blog

日々の思いを言葉に出来るといいなあと、書いています。

ノスタルジーだけでは「焼肉ドラゴン」

映画館でえらく力が入っている宣伝を見て、よさそうだけど、今更、映画化かあって思った。韓国映画は韓流ブームが終わり、名作があっても、東京の名画座系の映画館でちょこっとかかるぐらいだ。まして、在日の人々のはなしだ。 原作は、弟が、原作の舞台を見…

「万引き家族」よどみのなかにあるちいさな兆し

私が是枝裕和の映画を見始めたのは、「空気人形」からだ。「誰も知らない」が評判になって、好奇心が刺激されたからだと思う。あざといなと思いながら、死のにおいが切実にする映画だった。それまでは、なんだかすかした映画をとるアート系の映画の人のひと…

映画「タクシー運転手」運転するってことについてのあれこれ

ソン・ガンホの庶民的な笑顔のポスターと若いころ起こった光州事件の不可解さに心ひかれ、映画館に行った。わかんないことをと思ったけど、きっと、この映画は大したことないひとの目線で事件をみせてくれる、そんな気がした。人のきゅう覚はするどいものだ…

長崎の旅 三日目

三日目は軍艦島へ行った。映画とか影響だろうか、多くの観光船が行く、新しい観光地になっている。保護された場所なので乗船手続きやら、ちとややこしい。 廃墟は初めてなので、どうかと思ったけど、淡々とした場所だった。テレビとかで、戦場跡とか、見すぎ…

長崎の旅 二日目

大浦天主堂へ、色々な歴史的なことを知ってから、ここに戻ってきたのはうれしいことだった。しょぼしょぼと朝の雨が降っていた。二十六聖人の殉教の絵の下に、ここを開いたプチジャン神父の墓石がある。そして、明治の浦上の信徒発見をうながした聖母像。こ…

長崎への旅

作家の星野博美さんのキリシタンの苦境をえがいた「みんな彗星を見ていた」を読んでから、長崎を再訪してみたいと思っていた。大学の卒業旅行で、天草、平戸、長崎に行った。あの当時は、友だちにあつかましくも、おまかせで、その意味もわからず、天草の崎…

瀬戸内寂聴「奇縁曼荼羅」を読む

佐藤愛子さんと瀬戸内寂聴さんの対談を読んで、はじめて、寂聴さんの本読んでみた。「奇縁曼荼羅」。横尾忠則さんの人物の挿絵が気になって、読みたいなと思っていたのだ。文壇の仲間を中心にいろいろな人との関わりを記したもの。全4巻あるが、彼女と男女の…

高畑勲さんが亡くなったこと

じゃりン子チエ TV版OP/ED 高畑勲さん亡くなりましたね。そうか、よく考えてみたら、「蛍の墓」以降、やだと思いながら、全作品、映画館で見てるのですね。ファンなのかな。最高傑作は、やはり、「蛍の墓」だと思います。けど、一番好きなのは「じゃ…

日々を エッセイストの中野翠さんのこととか。

久しぶりのブログです。とにかく、今年は寒かったので更新なまけてました。でも、改めて、書いてみたいと思ったのは、twitterでフォローしてる人が読んだということで、中野翠さんのサンデー毎日の2017年までの連載をまとめた「海月通信」を読んだからで…

大阪の背骨を歩く 3

寺町を四天王寺に向かいます。小春日和で、歩いていると暑いぐらいです。一人のおばさんが迷っているのに、気がつきました。話を聞いて見ると、太陽のほとけさま、大日如来のある寺を探しているとのこと。寺の名前はと聞くとわからない、二ヶ月前、テレビで…

大阪の背骨を歩く 2

oohaman5656.hatenablog.com 青空を目指して、ずんずん上町通りを行きます。道幅が広いのに人通りが少ない。お寺も多いのですが、大阪はいかんのやなっと、しみじみ。そんな通り沿い、井原西鶴のお墓がありました。ゼミで「好色五人女」を勉強して、感銘を受…

大阪の背骨を歩く

すごい青空でした。ツインピークスのチェリーパイがあると聞いて、天満橋あたりに行ったのですが。無くって、クランベリーパイを食べてきました。違うけど、それなりに、美味しかったです。初めての味。 ぼんやりと大通りを歩いていると生魂神社の神輿の御旅…

日常と非日常と「ツインピークスThe Return」

最近、有料テレビwowwowでデビット・リンチの「 ツインピークスThe Return」にはまっている。私が、前シリーズを見てたのは、ドーナツとコーヒーが出てくることからだった。あの甘さに、記憶のスイッチがはいる。多くのアメリカ人もそうかなあ。私は、アメリ…

「自虐の詩」幸せとか不幸せとか

この前、映画になった「自虐の詩」を久しぶりに見て、原作を改めて読み直してみた。ヒロインの中谷美紀のベストの演技もあり、堤幸彦の映画としても、良い方なんだと思う。なによりも、東日本大震災直後に見たとき、ヒロインの故郷の風景として、津波が舐め…

「カラフル」原恵一の世界を読み解く2

さて、「カラフル」は、「風に舞い上がるビニールシート」で直木賞を取った森絵都の児童小説だ。大型書店で、偶然、平積みで置かれていたので、予習した。 中学生の自殺を真正面から描いて話題になった原作と、アニメのちがいは、母親の不倫のあつかいだ。原…

「カラフル」原恵一の世界を読み解く

東京国際映画祭で「クレヨンしんちゃん」の監督のひとり、原恵一の特集があった。彼の「しんちゃん」を離れての映画をなんとなく見続けていた。名監督、木下恵介の戦中を描いた実写である「はじまりのうた」。ちょうど、戦前の傑作「陸軍」みた直後で、加瀬…

「アウトレイジ」無常といういこと

ヤクザ映画なんだけど、「アウトレイジ」シリーズ、三作見てしまった。加瀬亮のインテリヤクザとか、三浦友和さんの親分とか。二作目では、新劇出の渋い脇役の塩見三省さんの悪役とか、北野武監督は、見てみたいなと思える演技を引き出してくる。 今回の映画…

町の生活がしみじみと「パターソン」

かつて、アメリカの作家性の高い監督、ジム・ジャームッシュの映画に、永瀬正敏が対等な感じで出演したときは、嬉しかったです。で、改めて、彼が出演するということで、心惹かれて見に行ってきました。 ニューヨークの近隣、東京からいうと埼玉的な場所に、…

ゆがんでいてもいい「エル ELLE」

オランダの映画監督、ポール・ヴァーフォーヴェンの新作「エル ELLE 」見てきました。代表作、ロボコップ、下品な感じがやさぐれて、かっこよかったですね。この新作は、フランスの女優、イザベル・ユペールを主役にした映画です。彼、もう、80才になるのか…

小説「野火」を読んでみた

最近めったに起きてない深夜、テレビをみてたら、「100分で名著」という伊集院光の番組が終わりかけてました。島田雅彦が講師で、次週は、この前みた「野火」の監督、塚本晋也がでるっていうじゃないですか。これは読むチャンスだと思い、早速テキストを…

ポーの一族の続編「春の夢」を読む

遅ればせながら、少女時代、大好きだった「ポーの一族」の続編、「春の夢」を読みました。前回のブログもそうですが、こわごわって多いな、わたし。 で、「春の夢」ですが、吸血鬼が出てくることを除いて、とても、リアリティーを感じます。 新作「王妃マル…

映画「野火」体験とは何か

3年ごしで、塚本晋也、監督、主演の、第二次世界大戦のフィリピン、レイテ島をえがいた映画「野火」を見てきました。残酷描写が怖くって、見に行けなかったのですが、いいという評判は気になってました。 その間、塚本晋也は、はげましたが、ぐっといい男に…

退屈はこわい 國分功一郎「暇と退屈の倫理学」

最新作の「中動態の世界 意志と責任の考古学」が評判で、好奇心はあったので、図書館でさがしたら、やはり、読みたかった、前作があったので読んでみました。 面白かったです。もっと、早く、読めばよかった。けっこう、今まで、言語化できなかったことが書…

やっぱり、ブログのまとめです。

一年ぐらい前にスマホに変えました。私はtwitterにブログのリンクを貼っているのですけど、そこで、サイトを開けてみると、はてなブログが集計した、人気5位のランキングがあるのですね。ひとは私のブログの何に興味があるか、面白いので書いてみますね。 ま…

ブログで1年前書いたものを読み直してみる

はてなブログさんから、ときどき、以前のブログを示したメールが送られているのだけど、読み返すのに、いいきっかけになってます。私のブログは、日記みたいなもので、何より、私が読者なんですね。日記なら公開することないけど、誰かにどこかで、共感して…

濃密な人生を濃密に「阿吽」 第六巻

おかざき真里の空海と最澄を描いた「阿・吽」も六巻まで来た。よみはじめたとき、絵は華麗だなと思いつつ、奈良仏教の腐敗を描いたあたり、ほんまかいな、盛ってるな、アクが強いなあと、反発しながら読んでいた。でも、桓武天皇宮廷の描写が正確なのに気付…

映画を評論するって、なんだろう。真面目に考えてみた「映画評論・入門」

このブログで、たまに映画の感想を書いてるが、面白かったとか、ここはも一つとかってことでしかない。でも、自分が生きていた道行で、体験したことを反射させて書いてるので、なにかひとつは自分なりの見方が書けていればいいなあと思っています。なので、…

絵巻ねずみの草子を見に行ってきました。

近藤ようこの漫画に、中世の御伽草子を漫画化したものがいくつかある。その中のかわいいねずみが、「お嫁さんがほしい」とつぶやくことからはじまる、ねずみの草子に、わっと、涙したのだった。調べてみると、原作がサントリー美術館にあるという。で、この…

旅がしたい「芭蕉紀行」

いつか、芭蕉の歌まくらの旅がしたい。そう思ってたところ、嵐山光三郎が芭蕉関連の本をたくさん出しているのを知り、この本を読んでみました。旅案内をしながら、芭蕉の内面に迫った良書。 まず、芭蕉の時代で、失われた道が結構あることがわかって、ために…

モラルと表現「漂流怪人・きだみのる」

直木賞をとった三好京三の「子育てごっこ」という本をご存知だろうか。子供ができない分校の先生夫婦が、放浪の芸術家の晩年の子を引き取って育てる話だ。未就学児で躾のなっていないその子を更正させて、ついには養女にする。映画にもなって、美談として、…